建国大学病院麻酔痛症医学科のご紹介
麻酔痛症医学科の役割は大きく分けて手術時の麻酔、重症患者管理、疼痛治療があります。手術を行うためには麻酔が必要不可欠です。脳神経麻酔、心臓麻酔、産科麻酔、小児麻酔及び老年麻酔などの各分野の麻酔と臓器移植手術のような特殊な分野での麻酔は現代外科医学発展の土台となっています。また集中治療室での呼吸管理と救急医療における麻酔科医師の役割は患者の生存率を大きく高めています。
今や現代医学において麻酔管理は単純に手術の補助のための基本的バイタルサイン(Vital sign)の管理だけではなく、手術全般にて発生可能な危険因子の除去、疼痛の最小化、全身麻酔後の吐き気及び嘔吐など合併症の最小化、早期挙動及び日常生活への早期復帰などを目標として患者を治療しています。また急性疼痛管理チーム(Acute Pain Service Team)の運営により術後の痛みを最小限にすると共に術後の合併症をより積極的に治療しています。
一方、術後の痛みを軽減させ、また末期がん患者の疼痛を抑えるために施行された疼痛管理は、現在では急性疼痛、慢性疼痛、がん性疼痛などの治療はもちろん、ひいては筋筋膜性疼痛症候群や機能障害から生じる疼痛まで管理する痛症治療室を開設して外来患者を治療しています。
建国大学病院心臓麻酔科のご紹介
心臓麻酔科は麻酔痛症医学科内の細部専門分野で、建国大学病院胸部外科で施行する心臓及び大血管手術患者のために世界最高レベルの麻酔管理及び術後疼痛管理を提供しています。
手術の難易度及び危険度が非常に高いといわれる心臓及び大血管手術でありますが、全ての手術において術後の集中治療室及び病室への移動時に最先端の患者監視装置を適用し、患者の血行力学的状態を最良に維持することで安全性を最大限に高めています。また心臓機能への負荷が少なく、極めて短い時間内に体内から代謝する最新の麻酔薬(ultra-short acting)を使用することで、体内の麻酔薬蓄積による回復遅延を防止し、術後の回復を早めます。その結果、集中治療室での滞留期間及び在院日数が短くなります。また手術後には従来の麻酔管理マニュアルから脱皮して、より積極的な術後の疼痛予防及び治療を適用し、早期離床や早期食事摂取を実現することで、患者の安定感増大と日常生活への早期復帰を可能にしています。なお、建国大学病院心臓麻酔科の患者管理サービス適用のガイドラインは米国屈指の大学病院と同一です。